塾屋のブログ

名古屋市のとある個別指導塾、の雇われ教室長のブログ。教室の様子、指導内容、勉強法、業界についてなどの雑感を綴っていきます。

【東京は学習範囲削減】名古屋の中学は予想外に、ゆっくりペースで進んでいるが・・・【大丈夫なのか???】

本日は、学校の様子を見ての記事です。

 

タイトル通りですが、守山小幡教室のメイン中学校であるところの、守山東の進捗スピードが予想外にゆっくりです。

 

今のところ、愛知は東京のように学習範囲の削減はアナウンスされていないです。

(私が見落としているだけかもしれないですが、確認はできていません)

 

本記事で、少し、状況を整理したいと思います。

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東京は三平方と標本調査、関係詞の一部、漢字等を削減

まず、東京の対応を見ていきましょう。

”7ヶ月”で学習が終えられるように、という意図をもって、大きなところではタイトルの内容が削減されるとのことです。

 

三平方と標本調査の削減について

”三平方”という単元ですが、”大事な単元なんだけど、まぁ削るならそこか~”ってのが率直な私の感想です。

(標本調査は元からあってないようなものです笑)

 

関係詞もそうですが、削るなら後ろの単元からって発想ですね。

単元の内容自体は至極シンプルな内容なので、高校に入って図形単元のところで、ちょろっと学習すれば事足りるかな、と思います。

 

ただ、入試問題という目線でみると、少し見方が変わります。

三平方は図形単元におけるスパイスのような存在で、単一で問われることはあまりないが、ピリッと効かせて、難易度を調節するのに一役かっていた単元です。

入試問題の作成側は、けっこー頭を悩ませるところと思いますね。

東京の入試問題の傾向は正直知らないのですが、結構変わるんじゃないでしょうか?

 

もし名古屋で削減されたら

もし、愛知も同様の事態になると、かなり傾向が変化するのでは、と予想します。

愛知は、図形の複合問題で難易度を上げてくるのが通例だからです。

 

逆にいうと、大問1、2は易しく、ここで点数を取り、大問3,4は可能な限り取る、というのが通例でした。

三平方が使えないとなると、図形問題が作成しづらくなるので、従来は難しい問題を作らなかった他の単元で、難易度の高い問題を作ってくる可能性が出てきます。

 

教育委員会の発表を注意して見ておく必要があると思います。

 

関係詞の一部の削減について

次に英語の関係詞です。

”一部”ということなので、恐らく目的格の関係詞の削減でしょう。

確かにそこそこ授業時間数を削減できると思います。

思いますが、影響の幅が大きいですね・・・。

 

関係詞といえば、後置修飾4天王の最後の大物です。

 

それなりに難しい単元なので、単体で文法問題としても成立するのですが、私が一番気になるのは、”長文への影響”です。

 

高校における関係詞の単元って、けっこー後の方なんですよ。

1年の終わりごろかな?

そこまで、関係詞の目的格を省いていくってのは、ぶっちゃけ”リームー”だと思います。

コミュ英もある訳ですから。

色々な教材を手直ししなくていけなくなります。

”学習の積み残し”って意味では大した事ないんですが、その後の教材の調整、という意味で面倒な話、って感じですね。

・・・結果として、高校入学前の自学指示や入学後すぐに指導といった対応になるのでは、と予想します。

 

入試問題目線でいくと、ある程度長文の選定に気を使う必要はありますが、そこまで大きな影響はないと思います。

もちろん、関係詞目的格の知識を問う問題は作れませんが、後置修飾への意識を問いたいならば、主格でも分詞句でも良い訳ですからね。

 

もし名古屋で削減されたら

名古屋で削減された場合も、東京とそんなに状況は変わらないかと。

関係詞の削減は、三平方と逆で、入試以後の学習に関する影響が大きいと思います。

 

カリキュラム削減の是非

先述したように、諸々問題はあります。

ありますが、東京のカリキュラム削減発表は評価できることだと思います。

 

入試問題の混乱や高校でのカリキュラムへの影響等ありますが、何より生徒達が”救済措置がもらえた~”って感じれるところが大事だと思います。

 

何を甘い事言っとんじゃ、と言われるかもしれませんが、結局学習しなくてはならない事実は変わらず、その負債は生徒自身にかかっていきますからね。

残り時間を考えたカリキュラム削減ぐらいは、やってあげるべきなんじゃないかと思います。

 

多少大人の手間が増えますがね。それぐらい喜んでやりましょう。

 

名古屋は特に発表無し&割とゆっくり目のペース

で、名古屋です。

う~ん、大丈夫でしょうか・・・。

同じ愛知県でも、お隣の春日井市は、夏休みが8/6~19と、ガッツリ授業日程確保モードだったりしますが・・・。

 

山東の今度のテストは、”従来の”1学期中間のテスト範囲になりそうです。

こちらとしては、テストを前にして、ガンガン先に進むのも、また微妙ですから、対応が難しいところです・・・。

 

東京は理科の力学的エネルギーを出題範囲から除外するらしいですが、力学的エネルギーはバリバリ一学期の内容なんですよね。

遅れれば遅れる程、削減を検討する対象範囲の選択肢もなくなっていきますからね。

 

私個人の考えからいけば、削減をしてほしいと思います。

理由は先述した通りです。

 

そして、もし削減をするという方向性が論じられているならば、なるべく早く発表をして欲しいと思います。

 

これは、”削減をしません”でも同じです。

早目に通達を出してくれれば、それに向けて動きも見通せるんですがね。

 

遅くとも、7月中にはなにがしかのアナウンスが欲しいですね。

先ほどの春日井市のように、県内でも授業日数も異なってきています。

時間が進めば進む程、足並みを揃えるのは難しくなってきますからね~。

学校現場もそうだと思いますが、早目の決定と通知をお願いしたいと思います。

 

ちょっと注意喚起

名古屋はお盆明けから学校があります。

学校側としては、従来の1学期期末の範囲をできる限り、ここで消化しよう、ということでしょうから、ガンガン進むと思います。

しかし、目線がカリキュラムの消化ばかりに行ってしまいがちなのを、少し心配しています。

従来の中3でやるべきことは、”中学全体の復習”なんですよね・・・。

正直、そういった意味では、今年の入試のレベルが下がるのが予想されます。

 

しかし、ここが大きな問題なんですが、一定レベル以上の子達は例年の水準と変わらないと思うんですよね。

・・・自学なり塾なりでやっちゃうからですね。

 

厳しいようですが、この夏休み前半で、どこまで先を見て準備ができるかが、かなり今年の入試結果に影響を与えると思います。

(夏は毎年影響大ですが、従来”以上に”という意味で、です)

 

中3の生徒さんは大変だと思いますが、短い夏休みの分、がっつり復習を行う気構えでいて欲しいと思います。

今から気持ちを作っていかないと、イレギュラーなスケジュール進行で、流されるままになってしまいます。

 

今回のテストは、”受験生の気構えを作るためのスイッチ”として利用するぐらいの心持ちでいて欲しいと思います。

 

月並みですが、がんばれ!!!