塾屋のブログ

名古屋市のとある個別指導塾、の雇われ教室長のブログ。教室の様子、指導内容、勉強法、業界についてなどの雑感を綴っていきます。

【高校入試】Q.英語の長文問題を解く時間がない A.読まなきゃいいじゃん

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英語長文問題

 

 

愛知県の中学三年生は、ちょうど国立、私立の入試が終わりましたね。

ということで、先週の指導内容から一幕を抜粋してお伝えします。

☑英語の試験問題で時間が足りない

 まずは分析。けっこう多くの生徒にとってのあるある。やはり原因は長文問題。

そもそも英語をサーっと見て頭に入ってくる生徒にこの問題は生じません。

割と理系の子に多い症状ですね。

このあたりは段階的なもので、およそ下記の3番目にあたる子の症状だと考えています。

 

①英語→意味へのスムーズな変換が可能

②英語→日本語→意味へのスムーズな変換が可能

③英語→日本語→タイムラグ→意味への変換が可能

 

大体国語力がある子は①のステージでなくとも対応できますが、③になると問題として顕在化することが多いと感じます。

 

 問題種別に優先順位を設定しよう

 では、長文といっての問題種はいくつかありますので、もう少しブレイクダウンしてみましょう。

 

①語彙(熟語とか前置詞とかですね)

②文法(整序とか語形変化とかですね)

③指示語の内容(thatとかitの具体的内容ってやつですね)

④4or6択の選択肢(正しい/誤っているものを選べってやつですね)

 

まずは、これらの種別に分解した後に、解く優先順位をつけていってあげます。

 

①②は【知識】ですね。したがって瞬殺。ここを真っ先に。

③は【内容理解】ですね。とは言え、基本前述内容を受けるのが指示語ですから、解く際にそれほど時間はかかりません。秒殺ですね。2番目に取り組みましょう。

④これです。ここで多くの子は時間がかかっています。当然最後です。

 

当たり前のことですが、意外に意識していない生徒さんも多いです。

「時間がー」というお子さんがいたら、チェックしてあげると良いかもしれません。

 極力本文を読まずに解く方法

 さて、じゃー④の問題どうすんの?って話ですが、

 

・・・「思いやりを持ちましょう」という話になります。

 

Ha・・・?

 

って言われそうですが(実際に生徒に言われました笑)、要は問題の作り手の気持ちになって考えようということです。思考を読むということですね。

冒頭に挙げたステージは一朝一夕では上がらないので、極力問題文だけで正答のあたりをつけるしかないです。

 

・・・と伝えただけでは当然生徒はできません。なので、できるだけ具体化して、ツールという形で教えて、運用まで実演してあげると分かってくれます。

 

4択問題の典型パターン

ア.A

イ.B

ウ.C

エ.C'

 

ポイントはウとエの選択肢が似通っているということですね。ちょっとした部分で違いがあります。

・・・てことで、ほぼCかC’が答えですね。本文はここから使います。

「ちょっとした違い」が、どっちが正解なのか、という部分だけ確認します。

 

また、「常識的に考える」というのも大事です。どんな内容でも、まず本文と照らし合わせて、という子も少なくないです。けっこー「ありえない選択肢」というのも混ざってますから、早々に選択肢を弾くためにも身に付けたい思考です。

まぁ、作成者の人も「考えるの疲れたな…。まぁあと一つはテキトーに」とかなってしまうのも分かります(実際は知りませんよ笑)

 

こんな感じで絞って行くと、時々本文を見ないで解けるものまで出てきます。

・・・「長文問題」なのにね苦笑

(授業で扱ったある私立高校の問題はバキバキにハマってました笑)

 

※注意

公的な=チェックの厳しい問題程、当然欠陥は少ないです。

公立高校入試やセンター試験などでは、上述のような視点だけでは解けないようになっています。ただ、絞り込みには十分使えるので、知っていて損はないです。

 

英語長文で時間が足りない!という生徒さんは、参考にしてくれればと思います。